サクラマスのポイントを河口から遡ってみた。
水量はウェーディングを拒む嵩で、いくらスカジットとはいえ、キャストの立ち位置探しに苦労した。
それに、時折殴りつける乾いた冷たい風が、釣り師をいじめにかかる。
タイプ3のティップから6に変え、2流しを終えた。
午前最後のポイントに移動したものの、流れは冷たく、それにラインを苛めるあたりも無いまま午後を迎えた。
この季節は、午後からの風が強くなる。
風に後押しされるままに、上流の町外れまで移動し、バンブーロッドを振った。
小さなカゲロウのダンが風を受け、あっちこっちにジタバタと。
久しぶりのウェットの釣りで、なかなか感が戻らない。
そんな時、スウィングの終わり付近で良いあたりが伝わってきた。
ロッドを小刻みに振るわせた主は、この流れではじめてのヤマメであった(まさか、こんな場所で?)。
写真を押さえる前にフックアウトし、ヤマメは一目散に深みへと消えた。
明けて日曜日。
昨日のサクラマスポイントの上流の流れ込みから竿を出してみた。
いたずら好きの風の元気が無いのが幸いし、心地よいループが沈みテトラへと展開していく。
ランの終盤でラインの重みを感じた。
少しロッドを掲げ、あたりを聞いてみたが、生命感の無い、ただ鈍重な根掛りであった。
結局、この後も2箇所で粘ってみたが、水温が10℃にも達してなく、ウェーダーの中がすっかり冷凍庫になって思ったように足が動かない。
と、イラついた瞬間、左半身から沈没した。
例年とおり、3月は辛く冷たい時間に占有されているようで、どうも思いどおりにいかない。
頭冷やして出なおします。