今年のしまなみ遠征は約1月遅れの中潮であった。
このところ、イカ釣りに少々飽き気味のわたしの無理を言っての同行となったOrita氏と某浜で待ち合わせた。
氏は夜通し、スレCバスと対峙していた模様で、なんだかいつになく眠たい御様子。
さっそく、血税を費やした鋼製橋を渡り、目星を付けていたサーフに到着。
ちょうど干潮を迎えた浜は、静かであるが、どこか生気に満ち溢れていた。
思いのほか遠浅の浜で、底質は細砂主体のどこにでもある「浜」であった。
しかし、河川の流れ込みによる地形変化あり、底質の変移点あり、急深サーフが隣接していたり、ゴロタが少々混じる根もある。
まさに、「チヌが寄る」、「Cバスが回遊する」状況であった。
静かに打ち寄せる波間に立ち、表層からボトムまでをトレースするが、鋭角なコンタクトは得られなかった。
しかし、東の空がモノクロームに目覚めはじめるころ、イワシがなにかに追われ、ボイルが始まった。
Cバス特有の吸い込む捕食音ではなく、激しいスプラッシュを繰り返すボイルであった。
あれこれフライを取り替え、投げては引っ張り、その正体を暴きにかかるのだが、結局なにも分からずじまい。
Orita氏も同様に白煙を上げている。
すっかり辺りが明るくなり、忌まわしきボイルも終焉を迎えた。
近接した湾奥の干潟へ移動した。
込み潮が早い干潟で、底質はしっかりとしているが、所々にシルトが混じっていて、カニ穴が確認できる。
また、チヌ、もしくはエイがほじくったと思しき穴もあり、かなり期待をして望んでみたのだが、写真の「なんだか訳ありのチヌ」が1枚釣れたのみ。
迫る潮位に追い出され、午前の部は終了。
午後はエギやミノーを海原へ投じてみたが、干潟や浜でのフライキャスティングのような、心の高揚感は得られなかった。
夕方、下げの地合を期待して、チヌ干潟に出戻る。
しかし、当ってくるのはヘアーサロン「フグターズ」のみで、肝心の銀鱗の当りは皆無であった。
ボゴン!「うぁぁ~!!」。
という、シーンもありつつ、潮止まりまで粘ってみたが、とうとうボトム系のフライが丸坊主にされて泣く泣く終了。
「まぁ。こういう日もあるわなぁ・・・」と吹き出た白煙を仕舞いつつ、帰路についた。
PS:フグターズ対策のフライを試作。
ただし、3投までの勝負(笑)。